CVV(シビルベテランズ&ボランティアズ)主催  第3回市民見学会
日本最古のダム・狭山池と博物館をめぐろう
−治水灌漑の土木遺産・人と土と水の物語−
大阪府富田林土木事務所発行「狭山池ダム」パンフレットより
 「狭山池」は、古事記や日本書紀に築造の記録が見られる日本最古の
ダム式のため池です。行基や、重源、片桐且元らによる度重なる修理や
拡張工事を経ながら、農業用水の供給源として築造以来大きな役割を坦
い、現在も狭山池土地改良区により守り続けられています。
 大阪府では、昭和57年8月の集中豪雨で大きな被害を受けた西除川、
東除川流域を洪水から守るため、農業用ため池であった狭山池を洪水調
節機能を持たせたダムに大改修しました。
 狭山池の堤体には、1400年の改修の歴史が刻まれており、それぞれ
の時代の土木技術が生かされ、遺っていましたので、それら遺構を保存す
ると共に、今回の大改修の意義を後世に伝えるため、大阪府により「狭山
池博物館」が造られました。
 館内には、堤体や樋、木製枠工など貴重な土木遺産が展示されておりま
す。
流域図
平成15年9月27日(土)、この貴重な土木遺産と、改修の終わった狭山池の見学会を開催しました。
参加者は10名でしたが、晴天に恵まれ、狭山池博物館副館長の樋村光彦氏のご案内に興味深く耳を傾けなが
ら、館内と池の諸施設を見学しました。
以下、その報告です。
参加者見学風景:
狭山池博物館外観:
博物館内展示遺構・資料:
狭山池改修時の遺構及び現在施設:
航空写真の各番号をクリックしてください。
(大阪府富田林土木事務所発行「狭山池ダム」パンフレットより)
 狭山池の歴史的重要性は知られておりましたが、今回の「平成の大改修」で、さまざまな工法や遺物が現れたこ
とによりそれが如実に証明され、それを博物館内で保存し、現代の皆さんに公開されていると言うことは大変意義
深く感じました。
 今回の改修工事は、その業績を称えられ、土木学会から表彰されております。
 なお、当博物館は入場無料ですが、著名な建築家安藤忠夫氏の設計によるもので、建築物としても一見の価値
があります。
 今回参加できなかった皆様、是非一度「狭山池博物館」を訪ねて、灌漑治水土木の歴史を覗いてみてください。
 ご案内頂いた副館長の樋村氏に厚くお礼申し上げると共に、ご参加頂いた皆さんに感謝いたします。
   CVV担当一同