[ 住吉の反橋 ]
( すみよしのそりはし )
[ SUMIYOSHI_NO_SORIHASHI BRIDGE]
住吉大社の境内に架かる橋である。
摂津一の宮、住吉大社の初詣客は神社のHPによれば三が日で約230万人で、大阪の神社の中では
圧倒的に多い数である。従って、住吉大社の太鼓橋は、大阪人にはなじみの深い橋の一つとなっている。
神社にはいろいろな演出があるが、門前に架かる反橋もその一つで、神域を区画し、人々に神社に入る
という心構えを起こさせる。反橋は、多くの神社に見られ、日光の神橋や厳島の反橋など重要文化財となっ
ている橋もある。
住吉大社の反橋は、豊臣秀頼が造営したものと伝えられているが、一説には、本社の修築を秀頼が行
い、反橋は淀君の造営にかかるともいわれている。桁や床板は木製であるため、たびたび架け換えなけれ
ばならず、古くは船大工の人々の奉仕で維持されてきた。近年も20年ほどの間隔で架け換えられており、現
在の反橋は、平成21年(2009)に完成したものであるが、石造の橋柱や梁などは豊臣時代のままであるとい
われている。
橋の規模は、長さ20m、幅5.8m、高さ4.4mで、最急勾配は逆算すると48度にもなる。反橋とは一般的に
勾配の大きい橋をいうが、住吉の反橋の独特な曲線と規模の大きさは非常に特異なものといえよう。
川端康成はこの反橋を題材にして『反橋』『しぐれ』『住吉』の三部作から成る小説を書いている。

住吉大社 正面大鳥居
本宮へ上り
本宮へ下り
木造階段
南側面
北側面
石造橋脚
本宮側高欄端
「住吉大社の由緒」の中の説明書