[ 木津川橋 ]
( きづがわばし )
[ KIDUGAWA BRIDGE ]
木津川に架かる橋である。
木津川橋は川口と江之子島を結ぶ橋として、慶応4年(1868)に架けられたと考えられる。新政府は同年5
月の開港にそなえて、五代友厚及び陸奥宗光を責任者として、川口運上所(税関)を開設するとともに、幕府
から引き継いだ居留地の建設を促進することにした。これに伴って新しい橋も架設されたようである。その後
明治9年9月(1876)に橋脚、高欄を鉄製とした橋に変わり、橋面の中央部を車馬道として区割していたが、
この橋が歩道と車道を分離した最初の例であった。
その後、市電の第三期線の事業によって、大正2年6月(1913)に立派なアーチ橋に架け換えられた。この
橋は意匠面でも多大な配慮が払われた。同じ路線の本町橋と同じデザインとされ、橋脚は花崗岩製で側面
にギリシャ建築に見られる石柱を模した装飾が施されていた。現在の橋は、昭和41年(1966)、高潮対策事
業の一環として架け換えられた3径間の単純合成桁である。

全景
桁中央部
桁構造
高欄柱の橋名鈑(漢字表示)
高欄柱の橋名鈑(ひらかな表示)
道路面 (左岸側から)
道路面 (右岸側から)
木津川碑
( 画像上の説明部並びに絵部をクリックするとそれぞれ拡大して見られます)