[ 大和川橋梁 ]
( やまとがわきょうりょう )
( YAMATOGAWA BRIDGE)
本橋は、阪神高速道路湾岸線を担い、大阪市と堺市の境界線となる大和川に架けられている。
両岸の工場や住宅などの立地条件から、河川を約25°という小さな角度で渡っている。川の流れの
邪魔にならないように、橋脚の数が制限されるため、中央径間は355mと長くなった。その径間長や経済
性、景観上のすばらしさから斜張橋形式を採用している。
斜張橋の特徴は
・ 斜張橋は鋼重が軽くなり、軟弱地盤上の下部工にも有利である。
・ 外観も桁高が低くスレンダーで都市景観的に優れている。
・ その反面、軽快な構造は風や地震などの自然条件の影響を受けやすい。
・ 小判形の橋脚は、川の流れに沿わせているが、橋桁は斜め方向になるので、構造上の制約を
受けることになる。
このような制約の中で、架設当時(昭和56年(1981年)完成)としては、未知の技術的課題を克服して
完成した。
1本柱から張り渡らせた4本のケーブル、逆台形のスレンダーな箱桁は、近代的感覚の優れた構造美
を与え、その当時、我が国で建設された最初の世界的規模の長大斜張橋である。
昭和58年に土木学会田中賞を受賞している。
( Google Earthより )

                 全景      (主柱は補修中で防護シートで覆われている)
桁下
平林高架橋とのジョイント部
下流側

[ 大和川右岸の陶板ギャラリー ]