[ 下大和橋 ]
( しもやまとばし )
[ SHIMOYAMATO BRIDGE ]
道頓堀川の最上流に架かる橋である。
東横堀川は上大和橋のすぐ下流で終わり、ここで川は直角に曲がって道頓堀川となる。この道頓堀川に
架かるのが下大和橋である。橋の名前は橋の北詰の大和町に由来する。大和町は東横堀川から、日本橋
筋付近までの東西に長い町で、金比羅詣の舟の発着場があり、参詣客相手の舟宿で大変賑わっていた。
橋の規模は、橋長42.3m、幅員2.7mであったと『米商旧記』にある。
また、下大和橋は正徳5年(1715)に初演された近松門左衛門の『生玉心中』の中で「大和橋出見世の場」
の一場面になっていて「こころこころの、商(あきな)ひも、みな世渡りの大和橋、下行く水の泡よりも、色にぞ
銀(かね)は消えやすく」と表現されている。
明治36年(1903)に橋付近に巡航船の乗場ができ、最盛期には1日2万人もの利用客がある交通機関とな
ったが、市電の拡張に伴い利用客は減り、大正3年(1914)には廃止された。明治以降も木橋であったが、昭
和3年(1928)に近代橋に架け換えられた。現在の下大和橋は昭和62年に完成し、橋面には植樹枡などが整
備されている。

全景 (下流側) (船上から)
全景 (上流側) (船上から)
全景 (下流側) (日本橋から)
桁中央部
高欄柱
高欄柱の橋名
歩車道境界の道路照明灯
橋上道路面 (南詰から)
橋上道路面 (北詰から)
北詰の東角に保存されている旧高欄柱
下大和橋の碑
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